注文住宅づくりにおける断熱材の選び方を解説

公開日:2024/10/15  

断熱材選び

注文住宅における断熱材は、快適な生活を送るうえで重要です。断熱材は寒さをしのぐだけでなく、冷暖房の空調を外に逃がさないためにも大切になります。そこで本記事では、断熱材の種類や選び方、施工方法について紹介します。断熱材について詳しく知ることで、快適な生活を送れる注文住宅を完成させましょう。

断熱材の種類

断熱材は、建築物の断熱性を向上させるために使用される重要な素材であり、その種類や特性を理解することは快適な住環境を確保するうえで重要です。

無機繊維系断熱材

無機繊維系断熱材には、グラスウールとロックウールがあります。これらはガラスや岩を細かく繊維状に加工し、その間に空気を閉じ込めることで断熱効果を発揮します。

グラスウールは価格が手頃であり、防音性能が高く、火や害虫にも強いですが、湿気には弱く、他の断熱材よりもやや性能が低いとされます。一方、ロックウールはグラスウールよりも断熱性能が高く、防音性や耐火性に優れていますが、湿気にも弱いため注意が必要です。

木質繊維系断熱材

木質繊維系断熱材として代表的なのがセルロースファイバーです。この材料は古紙や木材から作られ、自然素材であるため体に優しく、耐火性や防音性、防虫効果にも優れています。また、調湿性が高く結露にも強い特性をもちますが、コストが高く、施工方法が充填式であるためリフォームには向いていません。

発泡プラスチック系断熱材

最後に、発泡プラスチック系断熱材には硬質ウレタンフォームやフェノールフォーム、ポリスチレンフォームなどがあります。これらはプラスチックに独立した気泡を閉じ込めることで断熱性能を発揮します。

とくに、吹き付け施工が可能な硬質ウレタンフォームやフェノールフォームは高い断熱効果が期待できますが、コストが高く、燃焼時に有毒なガスを発生する可能性があります。一方、ポリスチレンフォームは低価格で水に強く、柔軟性が高いですが、断熱性能はやや低いとされます。

断熱材の選び方を紹介

断熱材を選ぶ際には、コストと断熱性能の両方を考慮する必要があります。まず、コスト面では断熱材費と施工費がかかります。一般的に、グラスウールのような普及している素材は施工が容易であり、比較的安価なので、コストを抑えられます。

しかし、希少性の高い木質繊維系のセルロースファイバーなどはコストが高く、最大4倍もの差が生じることもあります。また、断熱性能を考慮する際には熱伝導率を確認することが重要です。熱伝導率が低いほど断熱性が高くなります。

ポリスチレンフォームやウレタンフォームなどのプラスチック系断熱材は熱伝導率が低く、断熱性が高いといえますが、防火や防音などの付加効果がやや劣る傾向があります。一方で、セルロースファイバーは断熱性に特化しているわけではありませんが、防火性や防音性、安全性などの付加価値が非常に高く、総合的な性能が優れています。

このように、断熱材を選ぶ際には単にコストや断熱性能だけでなく、付加価値や安全性なども考慮する必要があります。ただし、適切な素材を選んだとしても、施工においては注意が必要です。繊維系断熱材は湿気を吸収して断熱効果が低下する可能性があるため、防水シートなどの対策が必要です。

また、木質繊維系断熱材は沈下が起こりやすく隙間ができやすいため、施工時には専用のシートを使用し、正確な施工を心がける必要があります。発泡プラスチック系断熱材は厚みが不均一になったり、湿気が入り込んで結露の原因になることがあるため、通気層を設置するなどの対策が必要です。

また、施工者のレベルや経験値によって施工ミスが起こる場合もあるため、施工後には確認を行うことが重要です。断熱材を選ぶ際には、素材の性能だけでなく、施工時の注意点もしっかり把握しておくことが大切です。これによって、より快適で効率的な断熱効果を実現できます。

断熱材の施工方法とは

施工方法は、断熱性能に影響を与える重要な要素です。木造住宅における主な施工方法には、充填断熱、外張り断熱、付加断熱の3つがあります。

充填断熱

充填断熱は、柱と柱の間などの躯体内の空間に断熱材を充填する方法です。この方法は一般的であり、多くの木造住宅で採用されています。断熱材を隙間なく詰めることで高い断熱性を実現しますが、施工の煩雑さや職人の技量によっては断熱性能が低下する可能性もあります。信頼できる住宅メーカーに依頼することが重要です。

外張り断熱

外張り断熱は、柱の外側に断熱材を取り付ける方法です。柱を外側から覆うことで、熱の出入りを抑えてより高い断熱性を発揮します。施工は比較的容易であり、充填断熱よりもシンプルです。ただし、地震などの影響で断熱材が下がってくる可能性があるため、適切な固定が必要です。また、壁の厚みが増すため、狭小住宅には向いていません。

付加断熱

付加断熱は、充填断熱と外張り断熱の両方を組み合わせた施工方法です。外側と室内側の両面から熱の流出入を抑えるため、高い断熱性能が期待できます。しかし、施工できる業者が限られており、2重に断熱材を使うためコストがかかることがデメリットです。また、外装材の選択肢も限られ、曲線などの特殊な形状には対応できません

まとめ

注文住宅における断熱材の選定は、快適な生活を送るために重要な要素です。適切な断熱材を選ぶことで、寒さや暑さをしのぐだけでなく、冷暖房の効率も向上させられます。さまざまな種類の断熱材があり、それぞれ特性や性能が異なるため、選び方には注意が必要です。また、施工方法も断熱性能に影響を与える重要なポイントです。適切な素材と施工方法を選択し、確実な断熱効果を実現することで、快適で健康的な住環境を実現できます。

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