ビルトインガレージ付きの注文住宅を建てるメリット・デメリットとは?
ビルトインガレージは狭い土地でも有効活用しやすく、スタイリッシュな見た目と用途の幅広さから、注文住宅においても多くの方が導入しています。とはいえ実際に設置するとどのような影響があるのでしょうか?そこでこの記事では、ビルドインガレージ付きの注文住宅を建てるメリット・デメリットについて解説します。
ビルトインガレージ付きの注文住宅を建てるメリット
ビルドインガレージとは、建物と駐車スペースが一体化したガレージのことで、ほかにも「インナーガレージ」や「ガレージハウス」など、さまざまな呼び方があります。
一般的に駐車スペースは家の外に設置されるものですが、ビルドインガレージは建物中に駐車スペースが組み込まれているため、独自のメリットが数多く存在します。主なメリットは次のとおりです。
狭い土地でも駐車スペースを作れる
ひとつ目のメリットは土地を有効活用しやすいことです。一般的に建物と駐車スペースは別々であることが多いため、狭い土地であれば駐車スペースを作る余裕もないでしょう。
しかしビルトインガレージであれば、建物とガレージが一体化しているため、狭い土地でも問題なく駐車スペースが作れます。とくに、土地面積が50㎡以下、15坪以下の極小住宅であっても設置できるため、都市部に家を建てたいという方にもおすすめです。
また、ビルトインガレージには床面積が建物全体の床面積5分の1までだった場合、固定資産材も安くなるといったメリットもあります。
車をさまざまな危険から守れる
ビルドインガレージは駐車スペースを建物内部に設置するという特性上、車をさまざまな危険から守れるメリットもあります。
たとえば防犯対策であり、車が屋外にあれば盗難やいたずらに遭うリスクも考えられますが、ビルドインガレージなら車が屋内にあるため、被害に遭うリスクも抑えられます。また、屋外の駐車スペースは雨風による影響を受けるのに対し、屋内なら雨風の影響を受ける心配もありません。
ちなみにメリットがあるのは車だけではありません。たとえば買い物に行く場合、駐車スペースが屋内なので荷物を運ぶ手間も少なくなるほか、雨が降っていても濡れずに出入りできます。このように何気ない日常生活が楽になる点も、ビルドインガレージならではの魅力です。
実際に設置する際にもガレージからリビングまで楽に移動できるよう、生活動線は十分検討したうえで設計してくれます。
使い道が豊富にある
ビルドインガレージは駐車スペースだけでなく、ほかにもさまざまな用途に使えます。たとえば荷物置場であったり、子どもの遊び場であったり、仲間とバーベキューを楽しんだりと、さまざまな使い道が存在します。とくに車好きの方は自宅の中から車が鑑賞できるため、単にガレージとしての側面だけでなく、趣味を楽しむスペースとしても活用できます。
ビルトインガレージ付きの注文住宅を建てるデメリット
デメリットとして挙げられるのは次のとおりです。
居住スペースが少なくなる
ビルトインガレージは建物内部に駐車スペースを作るという特性上、居住スペースはどうしても少なくなります。土地が狭いと駐車スペースだけで1階部分が埋まってしまうため、居住空間は2階~3階に配置されることもありますが、階段を行き来する手間や負担を考慮しなければなりません。
車やシャッターの音がうるさい
ビルトインガレージは車が建物の内部に入るため、車の音やシャッター音に悩まされることもあります。とくに音に関しては建物内部ということもあり響きやすく、家族がいる場合には「音がうるさい」と反発される恐れもあるほか、深夜や早朝に車を動かすと睡眠を妨げてしまうかもしれません。また、シャッター音は付近の住民にも不快に感じるため、シャッターの種類にも気を配る必要があります。
費用は割高になりがち
最大のデメリットは、やはり費用が割高になることです。一般的にビルトインガレージの費用は建物建築費に加え、250万~300万円かかるとされています。同じ費用であればトイレやキッチンといった設備をランクアップできるうえ、貯金に回せます。
とくにビルドインガレージでは費用が想像以上に高くついたという理由で後悔するケースが多いため、見積もりは慎重に行っておきましょう。
ビルトインガレージを設置する際の注意点
ビルドインガレージはほかにもいくつか注意点もあります。たとえば、ガレージのサイズでいえば、車が入るギリギリのサイズより、ある程度余裕のあるサイズがよいでしょう。建てた後の車の買い替えまでを考慮すると、車種によってはガレージに入らないといった問題も考えられるからです。
また、ガレージ内は湿気や臭いもこもりやすく、換気扇の設置は必須とされています。ほかにも、出入口に排水溝を備えたり、傾斜をつけて水はけをよくしたりといった湿気対策もしておくとよいでしょう。ほかにもガレージ内は窓がなく、真っ暗になりがちなので、気になる方は照明を設置しておくと快適に過ごせます。
まとめ
ビルトインガレージはとくに車やバイク好きの方には魅力的な存在です。しかし決して趣味性が高いだけでもなく、実用面においてもさまざまなメリットが存在します。
とはいえ、駐車スペースを作るという特性上、メリットだけでなく、デメリットも発生してしまう点が悩ましいところです。このようにビルトインガレージは長所・短所があるため、設置にはノウハウに精通した専門業者に依頼することが何よりの手助けとなます。