注文住宅を建てる際に起きがちなトラブルとは?防止方法や対処法についても解説!

公開日:2023/07/15  

外観も間取りも自由設計が可能な注文住宅は、自分だけの理想の家を持ちたい方にとって理想的なプランでしょう。とはいえ、注文住宅には魅力的な面だけでなく、建築にまつわるさまざまなトラブルも潜んでいます。そこでこの記事では、注文住宅を建てる際に起きがちなトラブルや対処方法について解説します。

注文住宅を建てる際に起きがちなトラブル

注文住宅は建売住宅と異なり、何もない状態から家を建てるプランです。建売住宅であれば実物を体感できますが、注文住宅は完成まで実物を体験できないため、イメージとのギャップが生じて、トラブルも多く報告されています。

実際に新築にまつわるトラブルのうち、およそ6割以上が注文住宅に関するものであったことから、注文住宅はトラブルも起きやすい分野ということは押えておいたほうがよいでしょう。ここではトラブルのなかでも代表的なケースを4つ紹介します。

施工不良

最もよく報告されているトラブルは、施工不良によるトラブルです。実際に報告された件数においても7割以上が不具合による相談が占めています。施工不良を具体的に挙げると、外壁のひび割れのほか、床、壁や建材の変形・汚れや雨漏りなど多岐に渡っており、なかには勝手に図面を変更したことによる施工不良など、悪質なものも含まれています。

仕上がりがイメージと違う

注文住宅では仕上がりがイメージと異なっていたという理由からトラブルに発展することも多いです。たとえば図面通りに設計されたとしても、リビングが狭く感じたり、日当たりが悪く感じたり、2階の温度が暑い・寒いといったりなど、さまざまなケースが報告されています。

ちなみに、仕上がりとイメージが違うと感じる原因としては、施工会社と施工主とのイメージの食い違いや、図面だけのやり取りを行ったため、施工主が仕上がりのイメージを十分に把握できていなかった、といった理由が挙げられます。

工期が遅れる

工期の遅れも注文住宅ではトラブルの発展につながりやすい要素です。一般的に、注文住宅の工事期間は4か月前後といわれていますが、天候不良による遅れや、台風や地震といった予期せぬ出来事により資材が運べず、工事がストップしてしまうという例もあります。

さらに、工事が止まると当然完成も遅れるため、施工主にとっては家賃の負担が増えるといったデメリットも発生し、家賃の負担を施工主が支払うか、施工会社が支払うかでトラブルが起きてしまいます。

さらに、融資を受けていた場合、工事の遅れは利息の払い過ぎにもつながるため、余計にトラブルに発展する恐れもあります。ほかにも、工事中の音が近隣住民への迷惑になるといったケースもあるため、ご近所への気配りも忘れずに行っておくと、余計なトラブルも起こさずに済みます。

お金のトラブル

注文住宅ではお金のトラブルも多く散見されています。たとえば値引き交渉に応じた結果、質の悪い家が建てられたり、見積もりと実際の費用が大きく異なっていたり、追加工事で思わぬ費用がかかったりなど、さまざまなケースが存在します。

ちょっとした認識の違いでも何百万円もの単位で損をする可能性もあるため、費用面は慎重に検討しなければなりません。

注文住宅のトラブルを未然に防ぐためには?

注文住宅は自分の好きな家が建てられる反面、完成まで仕上がりを見ることができません。だからこそ家のイメージは明確にしておくほか、施工会社と積極的にコミュニケーションを交わすこともトラブルを防ぐ秘訣になります。

自由に家が建てられるとはいえ、ハッキリとしたイメージがないままだと、施工会社もどのようなプランで進めてよいかわからず、トラブルの原因になります。

施工会社は専門業者なので知識やノウハウは圧倒的に持っていますが、家づくりの主体はあくまでも依頼者側にあります。そのため基礎知識を身に付けるほか、写真や本を読みイメージ像を具体化しておくと、意見交換も積極的に行えるでしょう。

なおイメージが伝えづらい場合には、写真やイラストで伝えるといった手もあります。また、打ち合わせでは内容や変更点を複写式のノートを使うなど、お互いが管理できる仕組みにしておくと、認識の相違や、設計図と違う施工をされるといったトラブルも防げます。

また、費用に関しては現金一括払いだと、着工後に施工会社が倒産すると返金されないため、段階ごとに分けて支払うようにしましょう。さらに、追加工事を依頼する際にも諸費用や内訳を事前によく確認しておくと、後で思わぬトラブルに発展することもなくなります。

注文住宅のトラブルの対処法や主な相談先

ここまで注文住宅のトラブルや対処法について解説しましたが、顧客が家づくりの素人ということであれば、トラブルを完全に防ぐのは難しいでしょう。そこで重要となるのが信頼できる施工会社に頼むことと、相談先を確保しておくことの2つです。

実績豊富かつ、口コミでも高く評価されている施行会社であれば信頼性も高く、ほかにも対応のよさや、説明のわかりやすさも信頼できるかどうかの判断材料となります。

一方相談先としては、あらゆる商品やサービスのトラブルに対応する「国民生活センター」や、住宅トラブル全般に対応する「公益財団法人住宅リフォーム」など、さまざまな相談窓口もあるため、万が一の際にはこうした機関を頼るのも有効です。

まとめ

注文住宅で起きがちなトラブルとしては施工不良や工期の遅れ、仕上がりがイメージと違うといったトラブルが挙げられます。このようなトラブルが起きる背景には、施工会社と施工主との間で意見やイメージの食い異なりが起きてしまうことが原因とされており、予防には積極的なコミュニケーションが何より重要とされています。

家は大きな買い物であることはもちろん、生活の拠点であり、生涯続く生活の場でもあります。後々の後悔を防ぐためにも施工会社とのやりとりは欠かさず行うようにしましょう。

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